ごあいさつ 代表 国井慎司

この度、男性がん患者会『フェイス』を設立いたしました。
統計によりますと2人に1人ががんに罹る時代と言われています。
このように身近になった病ですが、実際に罹患した場合には様々な社会的苦痛に直面してしまうことが事実です。
現在国内には、女性のための患者会はたくさん存在します。
そして患者サロンなどの参加者も女性の割合が多いと思われます。
当会ではがんに直面している男性の方を対象に「対面式サロン」や「オンライン交流会」を開催いたします。
1961年、北海道札幌市生まれ。
アメリカの商業経済を中心に経済学を専攻。その後約40年間、主に外資系製薬会社に勤務。
抗がん剤(固形がん、血液がん)や難病治療薬(希少疾病)の領域において、新薬の上市や治療法の啓発に携わる。
(東日本グループマネジャー、学術・マーケティング部門所轄、営業部門統括など)
2017年に前立腺がんに罹患し全摘手術を受け、現在経過観察中。
リタイアし、2024年に活動拠点を東京から札幌へ移す。
現在は、日本癌治療学会認定 がん医療ネットワークナビゲーター
前立腺がん患者会 PSA北海道 札幌支部長
北海道がん患者連絡会所属 がん教育外部講師
趣味は、旅行・ヨガ・ラーメン食べ歩きなど
設立への思い
『男性のための患者会を設立し、一人でも多くの方を笑顔にしたい』 2025 年 4 月
私は長く勤務した製薬会社における抗がん剤や難病治療薬のビジネス経験を活かし、がん患者さん支援の活動をしたいと考えました。
今の日本には、男性のための患者会が必要だと思います。
何故なら乳がんや卵巣がんなど女性のための患者会は無数にありますし、私が参加している患者サロンも圧倒的に女性の参加率が高いからです。
あるサロンで、「うちの主人は治療に無頓着なので代わりに相談に来ました。」という女性の姿を目にしました。
そして、女性が多い患者会には男性が入って来にくい部分もあると思います。
また、患者会では主治医の説明が十分理解できないという話も良く耳にします。
あるご高齢の男性は、「ご自分の治療内容や薬の名前も分からない。」と言われました。そしてその方は数週間後に旅立たれました。これは極端な例かもしれませんが、理解しないまま治療を受ける事は、より良い治療成果を得るための大きな妨げになると思います。
治療選択肢の判断に苦慮している方も多数おられます。
私も8年前に前立腺がんに罹患し悩みに悩んで手術を選択したものの、自分なりにかなり勉強していたつもりでしたが、あの時他の患者さんの体験談もいろいろと聞けたら良かったのになあと思います。
今は2nd オピニオンも当たり前の時代ですが、主治医の顔色を気にして言い出せず、不満を抱えながら治療に臨んでいる方もいます。そして以上の事は、患者リテラシーの向上、つまり患者さん自身が医療に関する知識や理解を高める事によって解決されると考えます。
新しい患者会では参加者が男性特有の悩みを分かち合いながら、具体的な問題解決を目指します。
主治医の説明を十分理解するためのアイデアをお互いに共有し、更に最近は各がん種のガイドラインなども整備されていますので、一緒に学習もしたいと思います。
様々な情報が容易に検索できる時代です。有害サイトの見極めも含め、正しい情報収集の方法も紹介します。
はじめは対面のサロン(病院内において自由参加、参加費無料の会)から開始し、その後 SNSやオンラインを活用した患者会(会員制、会費あり)を立ち上げ、全国で悩んでいる男性がん患者さんとつながり、がん医療に対する患者リテラシーを高め、多くの方を笑顔にしたいと考えています。
会の名称は『フェイス』
・そこに集まった方が、仲間と一緒に(Face)向き合う。
・仲間と一緒にがんに正面から(Face)立ち向かう。
・皆で一緒に(Face)笑顔になることを目指す。
より良い治療を受けられる男性患者さんが一人でも増えるために、チャレンジしたいと願っています!
